■家族がコロナ感染!?家庭内感染を避けるには■

家族の誰かの感染が疑われる場合は、家族内で感染を広げないために行わなければならない事があります。エアロゾル(マイクロ飛沫)の空気感染防止においては換気経路が重要で、建築学会で提言されていることは、第三種換気(トイレや浴室から排気する換気)では感染者の生活エリアと明確に分け、感染者の居室は常に陰圧を保ち、廊下等の換気経路に空気が流れないようにする事です。

住宅に設けられた換気設備は建築された年度により違ってきます。2003年7月以降に建てられた住宅は、1時間あたり0.5回以上の換気回数を確保するために「24時間換気」といわれる、機械換気設備の設置が建築基準法により義務付けられていますので必ず設置されています。これによる換気能力は、1時間で部屋の半分の空気を入れ換えることが出来る能力があります。

2003年7月以前に建てられた住宅は気密性も低く、建築基準法による「24時間換気」は行われておらず、建物の隙間等による換気が自然に行われております。その場合は窓を開けて外気を取り入れる自然換気でその部屋の換気が完結します。

感染が疑われる人の部屋は、窓を開けて外気を取り入れる自然換気などによって、その室内だけで換気が完結するのが望ましいのですが、「24時間換気」の場合は窓を開ける事により計画された換気経路(換気を⾏う際に空気の通る道筋)が外れてしまい、廊下等の換気経路に感染が疑われる人の部屋の空気が多く流入してしまいます。

「24時間換気」の換気方式はトイレや浴室、洗面所で機械を使って排気する換気計画(第三種換気)が多く、第三種換気では感染が疑われる人の部屋から廊下や階段等を経てトイレや浴室から排気され、感染が疑われる人の部屋の空気が換気経路やトイレや浴室を通ってしまいます。そのため、感染の疑いのある人とない人の生活ゾーンを分け、感染の疑いのある人は換気経路のできるだけ風下側の部屋(24時間換気の換気扇に一番近い部屋)で療養するのが望ましいです。

それでも、換気経路には流入してしまいますので、心配の場合は廊下等の換気経路につながっているドアの通気孔(アンダーカット)をふさぎ、同時吸排型の換気扇等を取り付けて、その部屋の独立換気として完結する換気がおすすめです。

2003年7月以前に建てられた住宅は気密シート等による施工は行われてないことが多く、気密性も低く「24時間換気」は行われておらず、建物の隙間等による換気が自然に行われております。その場合は窓を開けて外気を取り入れる自然換気でその部屋の換気が完結します。

その他、家庭内感染で居室内の除菌等で気を付けなければならない部位等、参考になる調査報告があります。特に便や尿にもウイルスがあって、水を流した時の飛沫がトイレ内に拡散する様ですので、トイレの便座のフタを閉めた状態で水を流すことをお勧めいたします。感染患者3人の隔離室環境中からのウイルス RNA検出を調査した研究で、部屋の清掃前に検体採取を行った患者の場合のみ、居室のテーブル・椅子・床・窓・流し・ライトのスイッチや、トイレの便器、流し等からウイルスRNAが検出されました。空気中からは検出されませんでしたが、換気扇からは検出されておりましたので、それによりウイルスを含んだ空気中の粒子の存在を示しています。 このような調査からウイルスが付着しやすい部位がわかりますので、家族が感染した場合に感染防止のための除菌で気を付けなければならない部位がわかってきました。

日本医事新報資料・日本感染症学会資料等 参照

家庭内感染防止の一般的な注意事項

● 感染が疑われるご本人は極力部屋から出ないようにして、どうしても部屋を分けられない場合には、少なくとも2m以上の距離を保ったり、仕切りやカーテンなどを設置して、寝るときは頭の位置を互い違いになるようにする等の工夫が必要。

● トイレ、バスルームなど共有スペースの利用は最小限に。

● 心臓、肺、腎臓に持病のある方、糖尿病の方、免疫力の低下した方、妊婦の方などが、感染が疑われる方に近づいたり世話をするのは極力避ける。

● 必ずマスクを付けて、マスクの表面には触れず、そして使用したマスクは他の部屋等に持ち出さない。

● 手で触れる共有部分は常に消毒を心がけ、こまめに手を洗う。

● タオルは共用しない

● 汚れた衣服、寝具カバー等を取り扱う際は、手袋とマスクをつけ、家庭用洗剤で洗濯し日光で完全に乾かす。

● 使用したティッシュやマスクはビニール袋に入れて、密閉した状態で捨てる。

 

生活空間工房 クラフトワーク

〒253-0332 相模原市南区西大沼5丁目17-7
TEL  042-746-6641 FAX  050-3153-2183
 URL  http://craftwork-plus.com
Mail   info@cr-w.com

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です