間違った台風ガラス割れ対策

今回の台風19号による窓ガラスの割れ対策として、ガラスにバッテンの形に養生テープを貼る方法が紹介されてネットで拡散した様で、DIYやネットショップでも養生テープが品切れ状態という異常事態になっていた様です。実際にはガラス強度が上がるわけではなく、飛散防止効果もあまり期待できない様ですね。

情報としては、ハリケーン被害の大きなアメリカにおいて災害への危機管理対応を行っている連邦緊急事態管理庁(FEMA)が、窓へのテーピングは、飛び散る破片に対しての保護能力もないと指摘。自然災害から家族を守るための知識と情報を提供している、アメリカのFederal Alliance for Safe Homes(FLASH)は、窓ガラスの破片が大きくなることで重症を負う可能性があると警告しています。日本とは比較にならない様な大きなハリケーンで大きな被害を受けているアメリカだけに説得力はありますよね。。

実際に窓をテーピングすると破片は多少落ちにくくなる様ですが、風速50m以上の中ではあまり効果はないのかと思われます。逆にガラスの破片自体が大きくなり、飛散した大きな破片で重症を負う危険性が出てきます。テーピングではなくDIYで防犯用のガラスシートを買ってきて全面に貼れば効果はあるかと思いますが、それも結構な労力になってしまいますね。カーテンがあれば閉めると飛散防止にはなる様ですね。

それにテーピングでガラスの強度が落ちるという指摘もあります。実際に検証がされたわけでもないので確固たる根拠はないのですが、力学的には均等に風圧力が加わっているガラス面にテーピングにより応力が偏り集中して割れてしまうということは力学的にも十分あり得ることかと思われます。

風速20m/s以上になると飛来物で窓ガラスが割れるなどの危険性が高くなり、窓ガラスが割れて暴風が室内へ一気に流れ込み、家の構造によっては屋根自体が飛んでしまうという被害も出ています。そして、雨も大量に吹き込みますので室内は想像を絶する大変な状態になってしまいます。

もちろん、シャッターや雨戸があれば良いのですが、ない場合は台風時の飛来物に備える一番の対策は窓をむき出しにしないことで、後付けのリフォーム用シャッターをつけることで飛来物から窓を守り、防犯にも役立てることができます。

そして、ガラスを防犯用に変えるのも効果があります。「防犯用合わせ複層ガラス」はガラスの間に強度の高い樹脂中間膜を挟み込んでいますので、防犯用だけに飛来物が当って割れても破片が飛散しにくいのが最大の特長です。そして防犯用合わせ複層ガラスには断熱タイプや防音タイプもありますので、環境に合わせて選ぶことも可能です。

   

     普通ガラス           防犯用合わせ複層ガラス

シャッターや雨戸がなく、台風被害がご心配な場合は、お気軽にご相談くださいませ。

 

生活空間工房 クラフトワーク

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