戦争のない未来のために 相模原を知る「軍都計画」展

生活の中には戦争の軍事技術から民生用に転用され、何も知らずに何気なく便利に使っているものはたくさんあります。インターネット、携帯電話、GPS、レトルト食品、コンピューター、CCDカメラ、電子レンジ等、戦争のための軍事技術だったものが今では民事用で生活に密着して浸透しています。たとえば、お掃除ロボットのルンバは地雷探知ロボットの技術をベースに製作されたもので、ルンバ本来の目的を知ってしまうと、そんな物騒なロボットにはお掃除して欲しくないな、と思ってしまいますよねw

そのような中でも、相模原の街並みも戦時中に軍都として都市計画されたもので、当時の軍都計画により今の整然とした街並みが引き継がれています。あたり前のように住んでいる相模原がどのように出来たのか、それを知れば戦争という非常時には周りに惑わされない正しい判断が出来るのかと思います。

相模原の軍都としての都市形成の歴史がわかる「軍都計画」展が、相模原市立公文書館(相模原市緑区久保沢1)で開かれています。今回の企画展はキャンプ淵野辺(陸軍機甲整備学校)の返還と土地利用に焦点をあてています。

キャンプ淵野辺は、現在の淵野辺公園、私立博物館、国民生活センター、宇宙科学研究所、フィルムセンター、小・中・高の学校のある大きな区画です。(下の写真参照)昭和49年に米軍から日本政府に返還されて、その土地利用については市と県と国の3分割に分けられ、市・県の利用分は弥栄小・中学校、県立弥栄高校、淵野辺公園等、国の利用分では宇宙航空研究開発機構 (JAXA) 、東京国立(フィルムセンター)、国民生活センター等に活用されています。その中に淵野辺公園横には大きな空き地があって臨時駐車場になったり臨時のサーカスの開催場になったりしていました。そして市立博物館裏にも大きな雑木林がありましたが、それらがキャンプ淵野辺の留保地(国有地)なので放置状態であのままだったんですね。。

留保地利用は将来的に広域的な集客性のある運動施設や宇宙科学及び文化・芸術など、地域の特性を生かした魅力ある整備を行う計画との事ですが、地方自治体の財政悪化でどうなる事やら。。海老名市や大和市みたいにオシャレでモダンなスタバのある図書館を相模原にも作って欲しいと思う今日この頃ですw

 

以前に相模原で開かれた軍都を巡るツアーに行ってきた時の投稿です ↓

軍都としての相模原 http://craftwork-plus.com/blog/?p=2949

 

公文書館は初めて行きましたが、市会議事場であったスペースをリニューアルして公文書館として活用している様です。

内部は資料関係の書架があって反対側の奥は市会議事場の名残があって議事場の椅子が残されていました。

テーブルの上に軍都計画の資料が置いてあって見る事が出来ます。

壁にパネル展示、ガラスケースには貴重な当時の資料が展示されていました。

キャンプ淵野辺の跡地利用図ですが、淵野辺公園横の空き地と博物館裏の雑木林は留保地なので、あのままだったんですね。。

昔は大きな村だったんですよね。(クリックで拡大)

新磯村と麻溝村はほとんどの農地が練兵場として接収され、農民の犠牲の上、陸軍の強制収用に近い形で警察まで介入して用地買収が決定。農地接収は農民の生活を奪いました。

座間小銃射撃場は返還され、現在は相模原・座間公園になって市民の憩いの場になっています。

 

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