富士山の最後の噴火は「宝永噴火」で江戸時代の1707年以来、約300年間の間、噴火していません。5,600年前から今までに噴火した回数は180回を超えていて、平均で30年に1回噴火していたことがわかっています。今回の様に噴火と噴火の間には平穏な期間が数百年続くこともありますが、現在、約300年間もマグマをため続けていて、次に来る噴火は大きなものになる可能性があると思わなければならない状況の様です。
平安時代に起こった「貞観(じょうがん)噴火」では、溶岩の量は、資料に残る富士山の噴火では最大といわれ、これまでは約7億立方メートルとされていましたが、最新の研究では推定溶岩量はさらに倍近く増え、約13億立方メートルとなってしまったのです。そのために、富士山噴火ハーザードマップの見直しが令和3年3月改定で行われました。それによりますと、噴火規模が大きい場合は溶岩流は桂川沿いを流れて相模原市緑区まで達します。それに火山灰は相模原市内では10cm以上も積もると予想されています。宝永噴火の時は15cm以上積もった様です。たとえば、屋根に30cm積もった火山灰に雨が降れば、重量により家屋の倒壊の危険性も指摘されています。火山灰により大停電が起こり、陸路が絶たれ、都市機能が麻痺してしまい、長期間、日常の生活が出来ない状況に陥ってしまいます。そのためには日常での十分な備えが必要かと思われます。
令和3年3月 ハザードマップ改定
山梨県 富士山ハザードマップ(令和3年3月改定)
https://www.pref.yamanashi.jp/kazan/hazardmap.html
静岡県 富士山ハザードマップ(令和3年3月改定)
https://www.pref.shizuoka.jp/bousai/fujisanhazardmap.html
三菱地所が丸の内ビル約20棟に富士山噴火による火山灰対策を策定
大規模停電、交通インフラ麻痺を想定した対策https://www.mec.co.jp/j/news/archives/mec211111_volcanic%20ash.pdf
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