新型コロナによる日本での死亡率が欧米の数百分の1だと、以前から東南アジアや欧米や南米に比較して桁違いに少ないことが注目されていましたが、BCG接種や日本脳炎ワクチン接種によるものではとか、「ファクターX」とか、いろいろと言われて来ましたが、現在、その検証が行われようとしていて、交差免疫も注目されています。
普通の風邪のウイルスには4種類の季節性コロナウイルスがあり、このコロナウイルスに感染することにより、ほとんどの人がコロナウイルスに対する免疫を獲得している可能性が高く、それにより交差免疫が出来て、新型コロナウイルスによる重症化のリスクを下げるという論文が出ています。
「交差免疫」とは、ウイルスに感染するとリンパ球がウイルスの特徴を記憶して、次に感染した類似のウイルスにさらされると、免疫が再活性化されてウイルスを撃退するようになります。これによって、類似のウイルスには感染しにくくなり、感染したとしても比較的、軽症で済むようになるようです。風邪のコロナウイルス感染によって共通の何らかの抗原を認識する「広域交叉反応性メモリーT細胞」を獲得している可能性がある様です。
普通の風邪の季節性コロナウイルスの交差免疫の論文は数多くありますが、過去5年間に季節性コロナウイルスにかかり実際に新型コロナに感染した人の効果を確認した論文で、季節性コロナに感染なしの方が新型コロナに感染した場合の重症化率が28,1%。感染ありの方が新型コロナに感染した場合の重症化率が4,8%と明らかに大きな違いが出ている様です。。
BCG接種や日本脳炎ワクチン接種がコロナ予防に有効かもしれないと言われたメカニズムは交差免疫ではなく訓練免疫というものです。ただし、交差免疫、訓練免疫とも老化や免疫不全の状態により活性が低下するので、それにより肺炎の重症化が起こっている可能性が高いとの事です。
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