食品を廃棄するという現実

最近の日本の食は豊かになり、ネットやコンビニ等の普及により美味しいものをいつでもどこでも食べられる時代になりました。しかし世界では現在9人に1人が飢餓状態にあります。最近はフードシェアリングという言葉も聞かれるようになって来ましたが、日本も食品を大量廃棄しているという現実があり、豊かであるが故に、食べられる事への感謝、食べ物の貴さへの意識が欠如しているのかと思われます。

世界で日本のような豊かな食生活を送れる国はほんの一握りで、現在起こっている異常気象で世界的な大旱魃でも起これば、日本への輸出国は自国の食料確保だけで輸出は行なわず、輸入に頼っている日本は食料飢饉に陥る危険性は十分あります。

現在の日本での食品廃棄物は 1,676万トン、食品ロスは 632万トン(平成28年6月農林水産省発表)。これは日本で本来食べられるのに廃棄されている食品ロスの量です。日本の米の年間収穫量が約800万トン前後ですから、いかにその量の大きいかわかりますね。。一般家庭で廃棄される量はその約半分です。

私もまったく知らなかったのですが、食品の中にはお店に並ぶ前に廃棄されてしまうものが多くあり、賞味期限の1/3ルールというものがあり、賞味期限の1/3の期限までに小売店に納品できなかった商品等は賞味期限前であっても廃棄処分されてしまいます。

下の写真は恵方巻きの大量廃棄写真です。。最近はコンビニ、スーパー等恵方巻き合戦が白熱化していて、時期になると大量に作られ大量に店頭に並びます。コンビニ店員にも過剰なノルマが課されていて、ノルマが達成できない店員は自腹で知り合い等に配っているようです。利益だけを重視した企業の姿勢のわかりやすい例ですね。。

企業倫理だけに頼りますと、利益を重視して食料を大量廃棄してでも利益を上げるという姿勢は変わらないと思いますので、国が食料廃棄のもっと厳しい規制を早急に行うべき事かと思われます。しかし、実際に食品会社が動かされているのは消費者の意識でもありますので、生食を好んで食べてきた日本人の文化の影響もあり、消費者自らの意識を変えていかなければならないのかと思われます。

フランスではすでにスーパーでの食料廃棄を法律で禁止して廃棄される食品はフードバンクで生活困窮者など必要とする人々に配られ、食用に適さないものは家畜の餌等に転用する法律を制定している様です。そしてシドニーには、廃棄直前の食品だけを集めたスーパーマーケットがあり、商品は無料でお客の寄付だけでボランティアにより運営されていて、食品ロスの意識向上を目指している様です。日本がいろいろな意味で後進国である事を感じさせられます。。

 

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