ヨコハマトリエンナーレ 2017

横浜での開催も6回目でヨコトリの愛称で親しまれる様になったヨコハマトリエンナーレですが、トリエンナーレというのはイタリア語で「3年に1回」と言う意味で横浜で3年ごとに開催され、2014年の入場者数21万人という日本でも最大級で国際的な美術展です。今回も楽しみにしていた横浜トリエンナーレに行って来ました。メイン会場のほかに初黄・日ノ出町地区など横浜の各地でも展開されています。

 今回の展示で感じたのは現代美術はインスタレーション等、難解なものも多いのですが、今回の展示の一流のアーティストは個性やインパクトのある作品の中にわかりやすいメッセージも込められていてとっても楽しめました。アートへの感じ方や解釈の仕方には正解等なく人それぞれだと思いますが、実際、現代アートはわからないものにはわかってもらわなくて良いというスタンスもなんとなく感じられて、現代アートに興味のある人だけが楽しめる芸術のような部分も多少なりともありますが、このアーティストは何を表現したいのか、言いたいのかという事をいろいろ思い巡らして見ると楽しいものです。

 

DSC_0001
奥に見える巨大な竹の造形物は「善と悪の境界はひどく縮れている」ジョコ・アヴィアントで日本のしめ縄をイメージして竹で作られたもので、伝統文化や自然との共生がテーマ。

 

DSC_0005
「フリーダム(自由)」トビアス・レーベルガー カラフルで美しい構図のアートです。

 

DSC_0039
「AK-47 vs M16」トゥアン・アンドリュー・グエン 銃弾を特殊なジェルブロックの中で衝突させたモーションカメラによる動画。戦争の脅威や今も戦争が世界でリアリティを持って存在している事を示している。なかなかのインパクトで反戦のメッセージもわかりやすいです。

 

DSC_0060
「トンネル」というインスタレーションでしたが、ミラーで無限に続くトンネルに吸い込まれそうになります。
DSC_0047
「僕らは鼻歌で待機する」風間サチコ シュールで怪しい雰囲気で現代社会への風刺を含んだ作品ですね。

 

DSC_0071
「無題」マウリツィオ・カテラン  吊り下げられた作家としての自分の分身が孤独や死を感じさせる。アーティストはつらいっすw

 

DSC_0096
「Project Godzilla」柳幸典 横浜開港記念会館の地下スペースでのインスタレーションです。暗い地下スペースの瓦礫の中に大きな目があって原爆のキノコ雲等を映し出しています。

 

DSC_0100
赤い照明の中に日本国憲法の電飾が浮き上がっています。わかりやすい反戦メッセージですね。

 

DSC_0159
「重量級の歴史」クリスチャン・ヤンコフスキー 公共彫刻の「不動」の存在を重量挙げの選手たちにより「浮動」させるw ユーモア満載。公共彫刻を使ってのストレッチもありましたw

 

DSC_0155
「プライウッド新地」宇治野宗輝 アメリカ製の古い家電・機械、部品、ギターなどが発する雑音がプログラムされて前衛音楽のようなものを奏でるインスタレーションです。面白いので30分ぐらい居ましたw 下のYOUTUBE動画はその時に録画してアップしたものです。

 

 

DSC_0211
「ザ・ビジターズ」ラグナル・キャルタンソン 9面のビデオスクリーンの作品でヘッドフォンの演奏音を聞きながら色々な場所から一つのハーモニーを奏でる。音楽は人をつなげるという事なんでしょうね。

 

DSC_0256
「無音花畑」丸山純子 BankART Studio NYKでのレジ袋を使って手を加える事で意味を変化させ場を変えるインスタレーション。一面の白い花ですがよく見ると崎陽軒の文字が入った袋だったりw 残念な事にBankART Studio NYKは2018年4月で閉鎖。。

 

DSC_0274
「以外の見る」関川航平 粘土のようなもので文字を書き連ねて重ねたパフォーマンス。これだけのものを完成させるのにどれだけの時間と気力を必要としたのかw

 

DSC_0272
文字を重ねて壁一面に描いています。何かを表現するにしても、ケタ外れの根気が必要で気の遠くなるような作業ですねw

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です