塗料の種類とその特長
■油性塗料と水性塗料
塗料といえばひと昔前は油性でしたが、今では水でうすめられ刺激臭もない水性塗料が豊富に出回っています。引火性もなく安全で乾けば塗膜も出来て水に溶けることはありません。
油性塗料としては、ラッカー系塗料が挙げられます。溶剤の刺激臭がありますが塗膜が水性より強いので用途に応じて使い分けます。
■塗れるもの塗れないもの
塗料選び方に失敗すると塗ったものが乾かなかったり、はがれてしまったり、してしまいます。塗れるもの、塗れないものは容器に表示してありますので、必ず確かめておきましょう。
■塗料を使い始める時
中味を十分に撹拌することが大切です。容器を逆さまにして振った後で開封し、開けたら底から棒でよく混ぜます。このとき粘り気があり過ぎて塗りにくいようでしたらうすめ液でうすめて下さい。特に1回塗りの時には、うすめ液を5%~10%ほど加えると塗りやすくなります。
■うすめ液って?
水性塗料をうすめるには水を使いますが、ラッカー系塗料ならラッカーうすめ液。その他の塗料であればペイントうすめ液を使います。うすめ液は刷毛の洗浄や手や衣服に付着した塗料を拭き取るのにも役立ちます。
■残った塗料の保存方法
水性塗料
水性塗料の場合、金属缶等でフタを閉めておけば保存は可能です。但し、水を加えた塗料は水が腐るので、保存は6ヶ月ぐらいが限度ですので、できるだけ早めに使い切って下さい。
油性塗料
油性塗料は空気に触れると固まってしまいます。ペイントうすめ液を少量加え混ぜずにそのまま金属缶にフタをして置いておきましょう。こうすれば乾燥して塗料の表面 に皮膜が出来るのを防ぐことが出来ます。
塗装の基礎知識 ペインティングを成功させる10のポイント
1.塗料は対象に合わせて選ぼう
基本中の基本は、塗装対象に合った塗料を選ぶこと。塗料が対象に合わないと、すぐにはがれがきたり、保護効果が薄かったりトラブルのもとです。トタン屋根にはトタン用、浴室には浴室用が相性ピッタリです。
2.塗装をするなら晴れた日に
寒い日のペインティングは人間がつらいだけでなく塗料にとっても最悪。ことに水性塗料は5℃以下で塗ると簡単にはがれてしまいます。気温が7℃でも、塗装面 が5℃なら同じこと。また、湿気が高すぎても、結露や白濁、なかなか乾かないなどの失敗の原因になります。湿度(65%以内)、温度(15℃~20℃)の晴れた日が理想です。
3.下地調整を入念に
塗装する面の古い塗膜や汚れ、サビなどを残したままペインティングしてもすぐにはげたり、塗面 が凹凸になったりします。塗装を素早く美しく仕上げるために下地調整は入念に。下地調整の段階で、塗装後のよしあしがほぼ決まってしまいます。
4.マスキングは必ずする
下地調整同様、マスキングも大切な作業のひとつ。塗料を付けたくない所は、あらかじめ新聞紙やビニールシート、マスキングテープなどで覆っておきます。きちんとマスキングしてあれば作業能率もあがり、きれいに仕上がります。
5.塗料は使い始める前によく混ぜて
顔料が沈殿したまま塗り始めると、仕上がりにムラができます。使う前に容器の中の塗料をよく混ぜてください。スプレーも同様に、30秒~1分ぐらい容器を振らないとスプレーの場合、顔料が下にたまったままだと、詰まりの原因にもなります。
6.うすめ液を上手に使おう
塗料の粘り気が強すぎると塗りにくいものです。そこで活躍するのが「うすめ液」。水性には水、油性にはペイントうすめ液、ラッカー系塗料にはラッカーうすめ液を使います。こぼれた塗料や衣服に付いた塗料の汚れもうすめ液で落とせます。
7.塗装対象に合った塗装用具を
ハケは塗料によって水性用、油性用、ニス用に分けられます。作業の能率アップには、塗る場所に合わせてすじかいバケ、ズンドウバケ、平バケなどを使い分けることが大切。ローラーバケやコテバケも有効に活用して。ハケが揃ったら、まず隅から塗り始めます。
8.塗料の厚塗りは禁物
塗料を厚く塗りすぎると、乾燥するまでに時間がかかり、表面が縮んでしまったり、ひび割れができたりします。薄く塗って2~3回重ね塗りする方が失敗しません。もちろん1回塗り塗料なら、1度で多少厚めに塗ってもきれいに仕上がります。
9.重ね塗りは、前の塗料が乾いてから
薄く2~3回塗るのが美しく仕上げるコツですが、重ね塗りする際は下の塗料が乾いているか確かめてからにしましょう。乾き方が不完全だと、厚塗りしたのと同じ状態に。指で押してみて指紋の付かないことが確認の目安ですが、缶 の表示にある塗り重ね時間を確認します。
10.通風をよくし、換気に気をつけよう
風通しがよければ、塗料は早く乾きます。重ね塗りもスピードアップ。油性塗料やラッカー系塗料などを用いるならなおさら、臭気がこもらないように通 風・換気を心がけます。
木目を生かした木製のドア等の塗り直し
塗装の中ではこれが一番大変で手間がかかります。
DIYの塗料のニスコーナーにはウレタンニスの半つや(油性)があります。希釈用は溶剤の入ったペイントうすめ液でニスの稀釈や筆洗いにも使えます。ニスは少しだけ薄めた方(5%〜10%ぐらい)が塗りやすく刷毛のあとも出にくいです。
先ずはマスキングテープを貼り、400番程度のサンドペーパーで研磨して大変ですが塗装面をすべて剥がすのが理想で、汚れの落ち具合等、様子を見ながら研磨します。
1回の塗り厚さが厚くなりすぎない様に3回ぐらい塗れば良いかと思います。その間も各回400番程度のサンドペーパーで塗装面を研磨した方が仕上げがざらざらにならないです。
刷毛は油性刷毛か安い万能刷毛(写真参照)でも良いかと思います1000円ぐらいの高い刷毛の方が腰があって奇麗に塗れます。新しい刷毛は荒板等でしごいてスキ毛をしごかないと塗ったあとに毛が付いてしまう事があります。
マスキングテープは乾かないうちに取り外さないと、乾いてからですと剥がした端の塗装部分にヒビが入ってしまいますので注意です。